LOUISIANA MUSEUM OF MODERN ART
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LOUISIANA MUSEUM OF MODERN ART
ルイジアナ近代美術館は、1958年にクヌーズ・W・イェンセンによって設立されました。 以来60年以上にわたり、世界的に著名なアーティストたちの展覧会を開催し、常に人々の強い共感を呼ぶ展覧会プログラムを催してきました。
その素晴らしい建築と魅力的な雰囲気で知られるこの美術館は、「世界で最も美しい美術館」の一つとしての評価を得ています。 ルイジアナ近代美術館には、「芸術はすべての人に開かれたものでなければならない。そして、すべての人の共感を呼ぶ体験とビジョンを提供するべきである」という深い信念があります。
LOUISIANA POSTERS
ルイジアナ近代美術館では、過去及び現代に至るまでの様々なエキシビションのポスターを販売しています。 ピカソ、マティス、キース・ヘリングやヴォルフガング・ティルマンスなど、ルイジアナ美術館の歴史を彩ってきたたくさんのアーティストとのポスターはまさに圧巻の品揃えです。その種類は実に200枚以上となり、毎年新しいコレクションが増え続けています。
Wolfgang Tillmans – Louisiana (1996)
ドイツ人写真家、ヴォルフガング・ティルマンス(1968年生まれ)による作品「ルイジアナ」(1996) のポスターです。
この作品では、2人の少年がルイジアナ美術館のすぐそばで水浴びをしています。オーレスン海峡のそばで過ごす夏の日々は、すべてがのびやかで無邪気に見えます。しかし、水平線には何か別のものが潜んでいるのでしょうか。
ヴォルフガング・ティルマンスは、展覧会「NowHere」に関連してルイジアナ美術館を訪れた際、その特別な感性でこの瞬間を捉えました。
その後、ティルマンスの国際的なキャリアは開花し、2003年にはルイジアナ美術館でティルマンスの個展を開催しています。そして2019年、オーガスティヌス財団の支援を得て、この初期の作品「ルイジアナ」(1996) をルイジアナ美術館のコレクションとして収蔵することになりました。
ティルマンスの写真作品には、ポートレート、ルポルタージュ、静物、風景写真、そして光、紙、液体を用いた暗室での実験など、多様なバリエーションがあります。
ティルマンスの写真は、その多様性の中に、個人的な視点と大衆文化の両方を反映しています。彼は鑑賞者と同じ目線と表現方法を用いることで、親しみやすさを生み出し、写真家、被写体、メディア、鑑賞者が対等な立場となり、共有された、あるいは個人的な新たな意味深い物語を共に紡ぎ出しています。
Size : 59.4 x 84 cm (A1)
Arne Jacobsen – House of the Future (1929)
このポスターは、アルネ・ヤコブセンの生誕100周年を記念し、2002年にルイジアナ美術館で開催された展覧会のために発行されたものです。ポスターには、彼の代表作である「未来の家」(1929年)のドローイングが描かれています。
展覧会は、世界的に有名な建築家であるヤコブセンと、彼のモダニズムデザイン、家具デザインへの回顧展でした。「未来の家」は、建築家としてのヤコブセンのブレイクスルーとなった作品です。
「未来の家」は1929年、アルネ・ヤコブセンがフレミング・ラッセンと共に設計しました。この未来的な家は、同年フレゼレクスベアのフォーラムで開催された建築・住宅見本市で発表され、見事優勝を果たしたプロジェクトとなり、来場者を惹きつける存在となりました。
この家は、ヤコブセンの建築理論に基づき機能的に設計されており、人間が空気、土、水といった要素をコントロールしながら生活することを表現しています。車やボートでのアクセスが容易で、屋上にはヘリポートまで備えられています。「未来の家」は余分なものを一切排除し、「住むための機械」として、建物自体の機能に焦点を当てた、非常にすっきりとしたデザインです。
「未来の家」は、アルネ・ヤコブセンがより多くの人々に知られるきっかけとなった、建築家としての画期的な作品として今なお語り継がれています。
Size : 59.4 x 84 cm (A1)
David Hockney - Mt. Fuji and flowers (1972)
デヴィッド・ホックニーは、20世紀のイギリスで最も影響力のあるアーティストの一人であり、60年代のロンドンにおけるポップアートシーンの中心人物でした。ルイジアナ美術館ではこれまでも何度か展示されており、多くの来館者に非常に親しまれています。
ホックニーは、日常的なもの、つまり世界のほとんどを構成するものを感動的に表現する能力で、多くの人に愛されています。彼はそれらを少し曖昧に表現することで、私たちを作品に引き込みます。ホックニーはモチーフを提供するだけでなく、私たち自身もその情景を解釈することに関わる余地を与えてくれるのです。
2007年には、ルイジアナ美術館はデヴィッド・ホックニーの巨大な絵画「ア・クローサー・グランド・キャニオン」(1998年)を収蔵しました。この作品は60枚の小さなキャンバスを組み合わせて一つの大きな絵画になったもので、以来、ルイジアナ美術館の絶対的な傑作となっています。
今日、デヴィッド・ホックニーはノルマンディーに住み、常に素材を実験し、彼の素晴らしい描線と確かな色彩感覚で現地の雰囲気を捉え続けています。
Size : 59.4 x 84 cm (A1)
Pablo Picasso – Still-life with Fish Fork and Slice of Lemon (1955)
ルイジアナ美術館で開催された「ピカソ陶芸展」のポスターで、スペインの巨匠パブロ・ピカソ(1881-1973)の作品「魚とフォークとレモンスライスの静物」(1955年)のポスターです。このポスターは、ルイジアナ美術館の開館60周年記念の始まりを飾る、2018年の展覧会に合わせて制作されました。ルイジアナ美術館ではこれまでも、ピカソの絵画、ドローイング、版画の展覧会を何度も開催しており、収蔵品の中にも彼の作品がいくつかあります。しかし、ピカソの陶芸作品に焦点を当てた「ピカソ陶芸展」は、1947年から1964年までの160点もの作品が展示され、スカンジナビアでは初の本格的なものでした。
ピカソが陶芸に興味を持つきっかけは、1946年夏に南フランスのゴルフェ=ジュアンに滞在していた時のことでした。彼は友人と共に、多くの陶芸工房で知られるヴァロリスの陶芸展を訪れました。この経験が転機となり、ピカソの陶芸作品への好奇心と関心が目覚めたのです。早くも1948年には、ピカソはヴァロリスのマドゥーラ工房に常設の場所を得て、自身の住まいを南フランスに移すことを決意します。この時期の彼の芸術を特徴づける、光り輝く地中海の自然は、陶芸作品にも反映されています。
南フランスで、ピカソは絵画、ドローイング、彫刻、版画と並行して、およそ4000点もの陶芸作品を制作しました。中には、ポスターのモチーフとなっている古典的なディナープレートのように、すでに生産されていた皿や水差し、大皿にピカソがフォーク、レモンスライス、魚などのデザインを施したものも含まれます。
Size : 29.7 x 42 cm
Saul Steinberg (1968)
1968年にルイジアナ美術館で開催された「Steinberg」展のポスターです。この展覧会では、1955年から1967年までのルーマニア系アメリカ人アーティスト、ソール・スタインバーグ(1914-1999)のドローイングとコラージュが展示されました。
スタインバーグの作品は、鉛筆、色鉛筆、木炭、油彩、ガッシュ、水彩、コラージュといった多様な素材を駆使している制作されているのが特徴で、しばしば一つの作品の中に複数の素材が使われており、常に完璧なまでに習得された技巧がうかがえます。これらの素材を巧みに操る彼のドローイングは、風刺や皮肉を効かせながらも、深い献身が感じられるもので、多くの作品で、彼は社会や政治のシステム、そして人間が直面する課題を探求しました。
ユダヤ人迫害を逃れてアメリカへ移住する前、スタインバーグはミラノで建築を学び、雑誌「ベルトールド」などで風刺画を発表していました。1941年にニューヨークへ渡り、雑誌「ザ・ニューヨーカー」に掲載されたドローイングで高い評価を得ます。彼の作品は、「ヴォーグ」、「フォーチュン」、「ハーパーズ バザー」といった国際的な雑誌にも掲載されるようになりました。
また、ソール・スタインバーグは1958年にブリュッセルのアメリカ館を飾り、パリのマーグ画廊で複数回展示を行うなど、世界中でその作品を発表しました。
Size : 57.5 x 72.8 cm